ペットの活動量計「プラスサイクル」で老犬・老猫の痛みに気付いてあげたい
犬や猫も年齢を重ねると、人間と同じようにさまざまな病気へのリスクが高くなります。しかし彼らは体の不調や痛みを言葉にできません。
そんなシニア期の犬や猫の飼い主さんに、新たなツールをご紹介します!
犬猫用活動量計「プラスサイクル」とは?
犬も猫もシニアになると落ち着いてきて、だんだん活動量が減ってきます。加齢に応じた活動量の低下は当然といえば当然。しかし何らかの痛みや疾患ある場合は、顕著な変化が出てきます。
人の場合、肩こりや腰痛があると積極的に動かなくなり眠りも浅くなります。「なんかダルい」と思っていたら病気が見つかった…なんてことも。犬や猫も同じです。
この活動量に着目して病気の早期発見に役立てるのが犬猫用活動量計、プラスサイクル。犬猫の首に装着して、活動状態にいる時間と安静・睡眠状態にいる時間を計ります。本体は直径2.7cm x 厚み0.9cmでわずか約9g。小型犬や猫にも負担なく首輪に装着します。
プラスサイクルは3軸加速度センサーで活動を数値化し、気圧センサーでジャンプ数を測定。活動量・ジャンプ回数に異常があるときはアプリにお知らせします。
かかりつけ動物病院と連携。レポートを提供
プラスサイクルは、全国のプラスサイクル対応病院(約900病院)と連携ができます。以下のように、プラスサイクルから得られた活動量・ジャンプ回数・睡眠時間のデータとともに、プラスサイクル担当者が分析したコメントが記入。レポートとして動物病院へ提供します(あにさぽ®との提携サービス)。
プラスサイクル は次の3つができます。
- 治療の経過観察
手術後や投薬中のデータを取得し活動量の推移をレポートで確認。手術後の回復傾向や薬の効果確認の参考になります。 - 老犬・老猫の運動機能チェック
シニア期の顕著な活動量・ジャンプ回数の異常を検出。全国の犬猫のビッグデータと比較してシニア期の犬猫の異常を早期発見。 - 夜の睡眠測定
夜間の睡眠時間の質を観察。睡眠障害から犬猫の痛み(疼痛)や異常を検出できる可能性があります。
米国科学雑誌に認められたプラスサイクルの有用性検証
プラスサイクルを開発した株式会社日本動物高度医療センターは、以下論文が米国の科学雑誌「PLOS ONE(プロス・ワン)」に掲載されたこと発表しました。(2020年8月)
■日本大学 獣医外科学研究室:枝村一弥准教授・山﨑敦史大学院生との共同研究「猫の身体活動と睡眠の質の評価におけるPlus Cycle(プラスサイクル)の有用性検証」
以上は猫の変形性関節症※などの疾患、痛みの早期発見にプラスサイクルが有用かどうか検証したものです。
※12歳以上の猫の70%が発症するといわれています。
猫の痛みや疾患の早期発見に
プラスサイクルは以下検証により、猫の痛みや疾患が早期発見できる可能性を示唆しました。
プラスサイクルの測定精度
活動量計Acticalとプラスサイクルを同時に猫に装着し比較。2つのデータには強い相関があり実際の猫の行動を正確に反映していた。プラスサイクルは治療効果の測定などにも利用できる可能性が示唆された。
加齢に伴う猫の活動変化が明らかに
健康な猫61頭にプラスサイクルを装着して活動量・ジャンプ数を測定。活動を定量化し活動状態と安静/睡眠状態を判別する上でも非常に精度が高いことが認められた。加齢に伴い活動量とジャンプ回数は有意に減少。その一方で安静/睡眠時間は有意に増加する。
ジャンプ回数が重要
以上から、運動器疾患の早期発見には活動量変化に加えジャンプ回数も新たな指標として重要である。
夜間の睡眠から猫の痛みを発見
今回の研究で猫の睡眠時間は加齢により昼間は増加するが夜間はほぼ一定であることがわかった。夜間の睡眠の質の定量的評価から猫の痛みや疾患を早期発見できる可能性が示唆された。
猫は痛みや不調を隠すのが上手な動物。老猫と暮らしている飼い主さんは、プラスサイクルを必要に応じてご検討ください。
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