気付けるのは飼い主だけ!CATFLIXで知ろう、猫の変形性関節症
跳ねたり走ったり登ったり。猫の動きは瞬発力と弾力性に富んでいます。でも、そんな猫がいつの間にか動かなくなるのは…?
目次
12歳以上の猫90%に関節の痛み
みなさんは猫の変形性関節症(OA)をご存知ですか?この疾患は猫の肘や膝、股関節などの関節が変形し痛みで動きにくくなるもの。1歳以上*1 の猫で約74%*2、12歳超で90%*3がOAの徴候を示したと報告されています。
*1 n=101,年齢の中央値;9.78±5.77歳
*2 Taro Kimura, et al. Retrospective Radiographic Study of Degenerative Joint Disease in Cats: Prevalence Based on Orthogonal Radiographs. Front Vet Sci. 2020;7:138
*3 Hardie EM et al. Radiographic evidence of degenerative joint disease in geriatric cats: 100 cases(1994-1997). J Am Vet Med Assoc 2002;220(5):628-632.
こんなに多くの猫がかかる変形性関節症ですが、飼い主さんにはあまり知られていません。
OAの動物用医薬品「ソレンシア」を販売するゾエティス・ジャパン株式会社。同社によると、変形性関節症を「知らなかった」と答えた猫の飼い主は69%に上りました。診断・治療率に至ってはたった2%ほどでした。
猫の運動低下は加齢のせいじゃない?
この疾患の症状は、猫の歩き方の異常・運動低下・元気消失となって現れます。ところが飼い主さんは「加齢による衰え」と捉えてしまいがち。これが見過ごされてしまう原因です。
東京猫医療センターの服部幸 獣医師も発見の難しさについてコメントしています。
猫の変形性関節症は発見が難しい病気です。変形性関節症の主訴が必ずしも「跛行(はこう)」を示すとは限らないからです。例えば、左右の足に同じ程度の変形性関節症が発症していると「跛行」ではなく、「元気消失」「運動低下」といった一般的な症状や、「毛繕いや爪研ぎをしなくなった」といった加齢性変化として認識される症状しか示さないことも多いのです。
服部幸(はっとり ゆき)獣医師。猫専門病院「東京猫医療センター」院長。2014年JSFM(ねこ医学会)理事に就任。
猫の変形性関節症サイト「CATFLIX」オープン
2023年4月27日、ゾエティス・ジャパンは猫の変形性関節症の認知・理解向上のための特設サイト『CATFLIX(キャットフリックス)』をオープン。「動画で気づこう!猫動画プロジェクト」として、3つのステップで猫の変形性関節症を飼い主さんに周知。痛みに苦しむ猫を1匹でも多く治療へとつながることを目指しています。
STEP1 知ってほしいニャ!
キャットタワーに飛び乗りたいけど「動けない」。猫じゃらしで遊びたいけど「動けない」。階段を駆け下りたいけど「動けない」。これら猫の変形性関節症に見られる行動が動画で紹介されています。
STEP2 気付いてほしいニャ!
飼い主さんが6つの動画を見て、愛猫の動きに小さな変化はないかをチェックできます。痛みのある猫の動きをひとつずつ確認できる「痛みチェックリスト」↓が役立ちます。
STEP3 撮ってほしいニャ!
たいていの猫は動物病院の診察台で固まってしまいます。だから獣医師が猫の痛みに気付きにくいのも事実。飼い主さんは、「痛みチェックリスト」を参考に、愛猫が走る姿、ジャンプする姿、動くものを追いかける姿を動画で撮ってみましょう。そして、診断への重要な参考資料として動画を獣医師に見せてください。
カリモク猫グッズが当たる「みんなで走ろう!CATFLIXキャンペーン」
ゾエティス・ジャパンでは、CATFLIXのオープンとともに「みんなで走ろう!CATFLIXキャンペーン」をスタートしました!愛猫が走る動画を以下のハッシュタグを付けてリール投稿すると、抽選で22名の方にKARIMOKU CATの人気グッズが当たります。
「みんなで走ろう!CATFLIXキャンペーン」詳細
キャンペーンURL:https://www.zoetis.jp/species/cats/oapain/solensia/po/catflix/CP
■応募期間: 2023/4/27(木)~6/30(金)まで
■応募方法:<インスタグラム>STEP1.猫ちゃんの走っている動画を撮影!
STEP2.インスタグラムのCATFLIXアカウント(@catflix_zoetis)をフォロー
STEP3.#みんなで走ろうキャットフリックス と、 #猫の関節の痛み を付けて、リールにアップ。
STEP4.応募は完了!プレゼント当選者にはDMにてご連絡させていただきます。
猫の変形性関節症、治療方法は?
猫が変形性関節症と診断された後の治療は、以下の3つを行います。
- 痛みの除去:鎮痛薬を投与することで痛みをやわらげ、運動能力を向上させる。
- 可動性の維持:適度な運動で関節を支える筋肉を強化し体への負担が少ない運動を行う。
- 体重管理:痛みで運動不足になると体重が増え関節の負荷も増える。食餌や運動による体重管理が必要。
治療の要となるのは、1.痛みの除去の「投薬」です。
猫の変形性関節症治療薬「ソレンシア」は、世界初・唯一の抗NGFモノクローナル抗体製剤。NGFと結合することでNGFが関与する疼痛シグナルの伝達を妨げ、変形性関節症に伴う疼痛を緩和します。
モノクローナル抗体製剤は、これまで使用されてきた非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)と異なる作用により、猫の肝臓、腎臓、消化器への負担を最小限に抑える治療薬。服部幸獣医師も以下のようにコメントしてます。
猫の変形性関節症(OA)は診断後の治療においても厄介です。なぜなら、OAを罹患しやすい高齢猫は慢性腎臓病(CKD)に罹患していることが多く、治療薬のひとつである非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)を使用しにくいためです。さらに経口剤の投与や関節サプリメントの給与を毎日行うことは、猫や猫のご家族にとっても負担となります。
服部幸(はっとり ゆき)獣医師
そのような中、CKD症例に使いやすく、月1回の皮下注射でOAの疼痛管理ができる抗NGF抗体薬(ソレンシア)は、治療に革命を起こしています。近い未来、この薬がで苦しむ猫にとっての救世主になることを期待しています。
あなたの猫があまり動かなくなったのは、加齢のせいではなく変形性関節症の痛みからかも…?
みなさんもぜひ、猫の変形性関節症を「CATFLIX」で学び、愛猫の痛みに気付けるように。
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