猫がオシッコを失敗した。その原因と対策は?
猫は基本的に気が小さく環境の変化に弱い動物。また、オシッコの病気にかかりやすいといわれます。そのため、オシッコの失敗やトイレ以外の場所でオシッコしてしまうことがあります。
今回は猫のオシッコの失敗の原因と対策を考えてみましょう。
猫がオシッコを失敗した。膀胱炎は大丈夫?
家猫は砂漠にいたリビアヤマネコがルーツ。かつての水分をあまりとらずに体内に溜め込む習性を引き継ぎ、膀胱炎、尿路結石、尿道閉塞、尿道炎、慢性腎臓病などの泌尿器系の病気にかかりやすいといわれています。
なかでも膀胱炎は、膀胱で細菌が繁殖した炎症から、頻尿、意に反してオシッコが出てしまう(トイレの失敗)、排尿時に痛がる、血尿、オシッコをしようとして出ないなどの症状があります。尿路結石や慢性腎臓病から膀胱炎を起こす場合と、ストレス、オス猫、水分不足、ドライフード、肥満、純血種などのいくつかの因子による原因がはっきりしないものがあります。
猫がオシッコを失敗したとき同時に以上の様子があったら、すぐに動物病院へ。なるべく新しいオシッコを持参すると検査がスムーズです。
トイレが汚れている、落ち着かない
猫はもともとキレイ好きな動物です。汚れている(排泄したものが残っている)トイレでは排泄をしたがらない傾向があります。トイレの汚れからオシッコをガマンが続くと、膀胱炎のリスクが高まります。猫トイレはこまめに掃除をし、いつもきれいな状態にしてください。
また、猫トイレは猫が落ちついて用を足せる場所に。人の出入りがあまりなく、家族がいるリビングなどから少し離れたところがベターです。
猫トイレ・猫砂を変えていないか
猫トイレのちょっとした変化はありませんか?この変化を猫が気に入らない場合は、トイレ以外の場所でオシッコすることがあります。例えば、設置場所を変えた、トイレそのものを新しくした、猫砂をいつもと違うものに変えた、などです。
check!猫がキライな猫トイレ&猫砂
- 狭い猫トイレ……体長の1.5~2倍、衣装ケース程度が理想。
- フード付き猫トイレ……狭くて臭いがこもる。
- 臭いがする猫砂……なるべく無臭のもの。花の香りなどは論外。
- 大粒の猫砂……猫は土や砂に近い細かな粒がお好み。
以下で思い当たることありませんか?猫が猫トイレに不満があるサインです。
check!猫がトイレに不満があるとき
- トイレ以外の場所で排せつする
- ダッシュで猫トイレから出てくる
- 猫トイレのフチにつかまって排せつする
- トイレのフチや周りの壁をかく
このように猫は、トイレに神経質すぎる面があります。猫トイレを新しくするときは、ちゃんと使ってくれるまで古い猫トイレをとっておいたほうがいいかもしれませんね。
環境の変化によるストレス、マーキング
猫は不安やストレスから、オシッコを失敗したり、トイレ以外の場所でオシッコしてしまうことがあります。以下のような環境の変化はありませんか?
- 引越し
- 家族や他のペットが増えた
- 家族や他のペットがいなく(亡く)なった
- 家の周辺で工事が始まった
- 大幅な部屋の模様替え
人間には以上の予定や理由がわかります。が、猫にとってはまったくわからないので「気に入らない」「こわい」「不安だ」と感じます。このストレスから、排せつをガマンする、食欲不振、お水を飲まない状態となり、これがある程度続くと泌尿器系疾患に…。
また、以上のようなストレスから、トイレ以外の場所でオシッコをして意思表示することも。未去勢のオス猫が立ったまま後ろにオシッコをとばしてマーキングすることを「スプレー」といいますが、新入りの猫が来たときなど、去勢済みのオスやメスでもスプレーすることがあります。
加齢による失禁
人間と同じように、猫も歳をとるとオシッコをコントロールする筋肉が弱り、ちょっとしたことでオシッコが出てしまったり、トイレに間に合わないことがあります。後者は猫トイレを寝ている場所のすぐそば移動するなどの工夫で改善します。また、痴ほうによる失禁も考えられます。
原因ごとに対処。こんなグッズが便利
以上のように猫のオシッコの失敗にはさまざまな原因があります。解決策としては、病気を治す、猫トイレをきれいにする、トイレ環境を改善する、ストレスを取り除くことになりますが、まずは動物病院で病気の有無を診断してもらうのが一番安心です。猫のオシッコの病気は、診断・治療が遅れると、あっという間に悪化し、命にかかわります(尿道閉鎖、腎臓病)。
病気でなかったら、トイレ環境の見直しとストレス・マーキングの可能性を探ってみましょう。
布団やソファに猫がおしっこする場合は、こんなグッズをお試しください☟
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