犬の血液検査で何が分かる?
2012.02.17
痛みや身体の不調を言葉で表せない犬。血液検査はそんな彼らの健康状態がよくわかる大切な検査です。
犬の血液のおもな成分と役割とは?
血液は、細胞成分と液体成分(血しょう)からなっています。
細胞成分には体内に酸素を運ぶ赤血球、感染や異物から体を守るための白血球、止血をするための血小板があります。血液は赤く見えるのは、赤血球に含まれるヘモグロビンによるものです。
液体成分には、お腹で吸収された栄養素や体内で作られた老廃物などが含まれています。
細胞成分と液体成分はどちらも欠かすことのできない大切なもの。そのバランスが保たれていることが健康には不可欠です。
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生化学検査と一般血球検査
動物病院の血液検査は、一般血球検査と生化学検査があります。
一般血球検査では、赤血球や白血球の数や値などを調べて貧血状態や感染症の有無が分かります。
血液成分中の物質量を測定する生化学検査では、肝臓や腎臓をはじめとする主要な臓器の状態、血糖値・コレステロールなどの値を検査します。
生化学検査項目
- BUN(尿素窒素) 腎機能
- Cre(クレチリン) 腎機能
- AST(GOT) 肝機能
- ALT(GPT) 肝機能
- ALP 肝機能測定など
- 総コレステロール 脂質代謝
- トリグリセリド 中性脂肪 脂質代謝
一般血球検査
- 赤血球数(RBC) 貧血
- 血色素量 貧血
- 白血球数 感染の有無など
- 血小板数 止血機能
このように犬の健康状態は、血液検査の値だけではなく複数の検査を組合せて診断します。また、検査する臓器によって検査項目などが異なります。
犬の1年は人の4年。半年に一度は血液検査を
犬の血液検査は動物病院で定期的に実施するのがお勧めです。初めは犬の体調が悪くないときに行います。正常な基準値を把握しておくためです。病気の早期発見にもつながるはずです。
犬の1年は人間の4年に相当※します。できれば半年に1回は検査を受けるようにしましょう。
※生後1年半で成犬になった後
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