猫がカリカリを食べない。ドライフードを食べない猫に起こったこと

猫 カリカリ 食べない

通称"カリカリ"と呼ばれる猫のドライフード。好きな猫もいますがあまり好きではない猫もいます。ドライを食べなくなった当サイトスタッフの猫に起こったことをまとめてみました。

ドライ/ウエットの長所&短所

ドライタイプ(通称カリカリ)とウエットライプに分類されるキャットフード。以下のようにどちらも一長一短なので、並行して猫に与えたほうがいいといわれています。

長所短所
ドライ・保存性が高い
・総合栄養食である
・歯みがき代わりになる
・安価
・嗜好性が低い
・添加物が多め
ウエット・水分補給ができる
・嗜好性が高い(バラエティ豊かな素材&味)
・添加物が少なめ

・総合栄養食ではない
・高価
猫のドライフード/ウエットフードの長所&短所

猫はカリカリよりウエットが好き?

私も愛猫が子猫の頃はドライとウエットを並行して与えていました。このとき気づいたのは、ドライを食べるときとウエットを食べるときのようすが違うこと。「ニャムニャムニャム」と興奮しながら食べていたのはウエットをあげたときだけでした。

そんな猫を見ていると次第にウエットの比重が増していきました。当時、猫飼育初心者だった私は「いかにも"餌"っぽいドライより、素材に近いウエットのほうがそりゃおいしいよね」と軽く考えていて。そして、ドライフードは留守番中の"置きフード"にしていました。

はじめは猫もカリカリをちゃんと食べていましたが…。

愛猫の子猫時代

猫がカリカリを食べない。食べさせようとしても…

カリカリの減りは次第に悪くなりました。

「これではよくない!」と帰宅時にカリカリを出すと、「これじゃない」とばかりにニャーニャー鳴きます。それでも心を鬼にしてウエットを出さずにいると、平気で何時間も食べずガマン…。「このカリカリが好みじゃないんだ…」と、あれこれ買って試してみました。が、どれもダメ。

ヤング期の愛猫

猫って動物は本当に頑固。一度こうと決めたらお腹を空かせてでも貫きます。そして賢い。カリカリを食べなければウエットがいっぱい食べられると考えるし、飼い主がウエットフードがないふりをしても完全に見抜いてました。

いま思うと、子猫のうちはカリカリをメインのフードにしておくのがベター。そしてウエットは時々のお楽しみ程度にとどめておく…。

…なぜなら、うちの猫がウエットしか食べなくなり、後々こんなことが起こったからです。

毛玉による嘔吐をするように

猫が3歳くらいになると、毛玉による嘔吐をするようになりました。

うちの猫は短毛のキジトラでしたが、それでも毛玉による嘔吐が頻繁でした。愛猫は飼い主にブラッシングされるのが嫌なタイプ。その代わり、しっかり自分でグルーミングします。だから毛づくろいで自分の毛をたくさん飲み込んでいました。

毛玉による嘔吐は、猫の毛が胃に留まることが原因です。ウエットフードだけでは、毛を胃から腸へ押し出し、うんちで排出できませんでした。当時、毛玉ケアのフードはドライタイプのみ。ドライを食べてくれれば、猫のゲロ掃除の手間が省けました。

毛玉は猫草で吐かせるようにしましたが、へんな所にされると掃除が大変でした(猫は嘔吐をコントロールできません)。そして先日、長毛猫の保護猫の預かりでドライの「毛玉ケア」を与え、効果を実感しました!猫の毛玉対策は「毛玉ケア」フードを使うのがベストです。

ベランダが猫草サラダバーでした

ちなみに獣医師に勧められた毛玉ジェルは、嗜好性の高い味とニオイが身体に悪そうでやめました。

最近はウエットタイプの毛玉ケアが出ていますね。当時あれば…!

お口トラブルでスケーリングと抜歯

次に起こったのは猫のお口トラブルです。

猫が11歳頃、口臭が少し気になって動物病院へ行ったら、スケーリングで処置することになりました。獣医師に「歯の状態が悪かったら全部抜く可能性も」といわれ、目の前は真っ暗に。猫の歯みがきがうまくいかず断念していたので、それでもやればよかったのかどうか…。

抜歯は幸い1本だけ済みました。
猫仲間に話を聞くと、ドライを食べているコで抜歯になったコはいなかったので、「カリカリの歯みがき効果はかなり高い!」と感じたのです。以後、愛猫には他の病気の手術時に2回ほどスケーリングしました。

全身麻酔できない高齢&腎臓病になってからは、以下の液体ハミガキを使うことに。歯石の付着は防げませんでしたが歯周病にはならず、「効果あり」と感じています。歯みがきできないコ、ウエットしか食べないコは試してみてください。

ウエットだけでも腎臓病になる

猫がかかりやすい腎臓病は猫があまり水を飲まないことが関係しているといわれています。そのため、ウエットフードなら水分補給ができるから腎臓病リスクは低い、といわれることも。…が、ウエットしか食べないうちの猫は腎臓病になりました。

フードの添加物はどうでしょうか?保存がきくドライのほうが多い印象ですが、実際はウエットフードにもいろいろな添加物が含有されています。商品によって違うのでどちらがいいとは言えません。

次に塩分濃度。といっても、フードに表示はありません。

うちの猫が腎臓病になってからウエットフードの塩分濃度を塩分計で計りました。商品によって差があり、人間がしょっぱいと感じる濃度以上のものまでありました。本来は獲物をそのまま食べていた猫にとって、過剰な塩分がよくないのは明らかです。

参考▶キャットフードやちゅ~るの塩分濃度にご注意!猫の慢性腎臓病で塩分チェック始めました

ドライの塩分濃度は計っていませんが、商品によって差があるのは同じはず。おやつ類も同様です。

▼無添加で塩分濃度が低かった無一物

最後に

キャットフードはドライにしろウエットにしろ質のいいものを選ぶ必要があります。

そしてどちらも並行して与えること。とくに歯みがきができない猫には、ドライをメインで与えたほうが歯石や歯周病の予防ができます。猫にとって負担となるスケーリングを避けられるのは非常に大きなメリットです。

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