犬や猫にもアレルギー疾患がある!症状があったらアレルギー検査を
2012.02.17
免疫とアレルギーの仕組み
人のアレルギー性疾患の増加とともに、犬や猫のアレルギー性疾患も増えています。
参考:皮膚炎や下痢で動物病院にいく犬猫が最多。原因の一つにアレルギー性疾患が隠れているかも?
アレルギーとは、特定の物質に体の免疫システムが過剰に反応すること。つまり、ある特定物質(抗原、アレルゲン)が体内に侵入すると、体内では抗体が作り出され、これが抗原やアレルゲンを排除しようとします。
この働きはもともと体にとって良い反応であり免疫と言われます。が、抗体と抗原やアレルゲンが反応した結果、体に不利な病的状態を引き起こしてしまうとアレルギーに。この仕組みは人も動物も同じです。
犬や猫のアレルギー疾患とは?
アレルギーの原因物質は個体によって異なり、体内への侵入経路も様々です。猫や犬のアレルギー疾患について、主な症状とアレルゲンを以下にまとめてみました。
主な症状 | 代表的なアレルゲン | |
アトピー性皮膚炎 | 皮膚のかゆみと乾燥。結膜炎、膿皮症、外耳炎 | ほこり、ダニ(死骸や排泄物)、花粉、フケ、化学薬品 |
アレルギ ー性鼻炎 | くしゃみ、鼻水、鼻がつまる、蓄膿症 | 花粉、ハウスダスト、イエダニ |
ノミアレル ギー性皮膚炎 | 強いかゆみ、赤い発疹、じんましん、膿皮症、脱毛、色素沈着、貧血 | イヌノミ、ネコノミ |
食物アレルギー | じんましん、紅斑(皮膚が赤くなること)、浮腫(むくみ)、咳・喘息発作、嘔吐、腹痛、下痢、アナフィラキシーショック | 牛肉、乳製品、小麦、子羊(ラム)肉、鶏卵、鶏肉、大豆、とうもろこし、甲殻類 |
一見、アレルギーとは関係ないと思われる症状でも、アレルギーが原因となる可能性も考えられるので注意が必要です。
アレルギー検査でアレルゲンを特定する
そこで重要になるのは、猫や犬のアレルゲンを見つけてあげること。つまり、アレルギー検査が必要になります。検査でアレルゲンを特定できれば、アレルゲンと接触を避けてアレルギー性疾患の症状を抑えることができます。
猫や犬のアレルギー検査は、動物病院で血液を採取してその血液を検査センターに送ります。検査機関にもよりますが、判定までにはおおよそ2週間ほど。費用は2~3万円。気軽にできる検査費用とはいえませんが、原因(アレルゲン)が分かるだけでも改善につながります。
まずは信頼できるかかりつけの獣医師に相談してみましょう。
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