マンション5階から保護猫が脱走【2】捜索前、最初にやるべきことは?

猫の脱走 捜索

保護猫を迎えたとき、気を付けなければならないのが脱走です。マンション5階から猫が脱走した第1回に続いて2回目は、捜索前にやるべきことをまとめてみました。

1回目はこちら⇓

マンション5階から保護猫が脱走【1】ベランダからの転落は回避か?

※アイキャッチの写真はイメージです(外国のマンションと猫)。保護猫を迎えたとき、気を付けなければならないのが脱走です。それがもしマンションから、しかも5階だった…

できるだけ早く保護主さんに連絡する

保護猫が脱走したら、すぐにやるべきことがいくつかあります。

まず最初にやらなければいけないのは、「保護主さんに連絡すること」。私のような預かりボランティアはもちろんですが、里親さんも同様です。できるだけ早く保護主さんに連絡してください。

脱走した猫の捜索というと「ペット探偵に」と思いがちですがその前に。「保護主さんに合わせる顔がない…」と、連絡しないまま捜索するのはNGです。

なぜなら、たいていの保護主さんは猫の脱走・捜索などの経験があります。そして、脱走した猫を保護(捕獲)した人なので、その猫がどんなところにいたか、どんな猫といたか、どの程度、人に慣れていたか…などを把握しています。

さらに保護主さんには、保護活動仲間のネットワークを持っています。実際、私のときも捕獲機やトレイルカメラを貸してくれたり、周囲の捜索などでご協力いただきました。猫好きのネットワーク、とても頼りになります!

※トレイルカメラ…動物の観察などで野外に設置するカメラ。動物の熱を感知して自動で撮影します。脱走した猫の捜索にも使われています。

猫が脱走したら、まずは保護主さんへ連絡してください。そして、自分たちで探せるのか、ペット探偵に依頼したほうがいいのか話し合うことが大切。さまざまな事情で保護主さんが捜索できない場合でも、よいアドバイスをもらえるはず。信頼できるペット探偵をご存じかもしれません。

動物愛護センター、警察へ連絡する

次にやるべきことは動物愛護センター、警察への連絡です。

東京都の場合は、東京都動物愛護相談センター犬、猫を逃がしてしまった飼い主の方へ」に記載されている猫を逃がした地域のセンターか保健所に電話します。このとき職員さんに脱走した猫の特徴やマイクロチップの番号、飼い主さんの連絡先などを聞かれるので、正しく伝えておきましょう。情報に当てはまる猫が収容されたら連絡してくれます。職員さんが丁寧に応対してくれるのでご安心を。

東京都動物愛護相談センターに収容されている犬や猫の情報は、収容動物情報で確認できます。私もセンターに連絡した後は、何日かおきにこちらをチェックしました。

また、迷子の犬猫は警察署に届けられている場合もあるため、地域の警察署か交番への連絡が必要です。私は近所の交番に赴きました。こちらでも、猫の特徴や逃がした場所、飼い主さんの連絡先などをきちんと伝えておいてください。

保健所へ連絡、捕獲機を借りる

地域の保健所にも連絡しましょう。市区町村保健所のHPでペットの担当係(環境衛生係となっている場合が多い)の連絡先を調べて電話してください。猫を逃がしてしまったことを話すと、保健所が把握している情報を教えてくれます。私のときは道路建設課へ連絡してみるようにとの案内もありました(道路で収容された動物がいた場合は、ここに情報が入るようです)。

保健所は地域の動物たちの管轄。野良猫を増やさないため、猫の保護や地域猫活動へのサポートも保健所の仕事です。そのため保健所は「捕獲機」の貸出を行っています。必要な場合は「捕獲機を借りたい」と申し出てください。

ちなみに私の地域では、一人1台で貸出期間は1週間。1週間単位で延長ができましたが、都度、要電話連絡でした。料金は無料。保健所での受け取り時、職員の方が使い方を教えてくれました。

万が一を考え…清掃局に連絡する

道路などの公共の場、または私有地などに動物の遺体があった場合、地域の清掃局に連絡がいき遺体が回収されます。

猫の脱走が交通量の多い地域や、私のように5階マンションからの場合、交通事故や転落により最悪の事態を招いている可能性があります。地域の清掃局に連絡して、猫の遺体が回収されていないか確認しましょう。

ぺット探偵に依頼するか、自分たちで探すか

保護猫が脱走すると、味わったことのない動揺や不安が押し寄せます。そんな心理状態から、つい「一刻も早くペット探偵に…」となりがち。ですが、いったん落ち着いて保護主さんに連絡してください。

自分を責めたり悩む前に、保護主さんに連絡!

私の場合は、保護主さんが私の家のすぐ近くだったのと捜索経験があったので、自分たちで探すことになりました。とはいえ、保護主さんは猫の保護(捕獲)には慣れていますが、捜索のプロではありません。しかも相棒は、猫の保護も捜索もまったくの素人である私。正直、猫を発見するまでの3週間は、先が見えない状況と9月の暑さでへこたれそうになりました。

確かに、信頼できるペット探偵に依頼したほうがいいケースもあります。しかし「猫の捜索を依頼したらじつは便利屋さんで素人の探し方だった」といったケースもあるのでご注意を。とにかく「一人で判断しない」を肝に銘じておきましょう。

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