猫のケア ~ブラッシング・爪切り・耳掃除・歯みがきのコツ~

猫のケア

まずは「触られること」に慣れさせる

猫のお手入れ・ケアの目的は、単に身体を清潔にするだけではありません。猫のケアにより、目や耳、鼻、被毛のいつもの状態を把握します。これにより健康チェック病気の早期発見ができます。

猫は頭や首回り以外の場所は「あまり触られたくない」動物。まずは普段から猫によく触れ、触わられることに慣れさせてください。

まずはナデナデから

触られることに慣れてきたら、ブラッシングから始めてみましょう。爪切りで猫が暴れる場合は、無理にやらないように。動物病院にお願いしてください。

猫のケアはようすを確認しながら

ブラッシング、耳の手入れ、爪切り、歯みがき…。猫のケアは子猫のうちから嫌な思いをさせず、短時間でやるのがコツです。大人の猫でも日々のスキンシップやごほうびを使うなどの工夫で慣れてくれるコもいるので、あきらめずに少しずつトライしてみましょう。

苦手なことは猫によって違います。まずはあなたの猫がどこを触られるのが苦手なのかを把握。猫のようすを確認しながら、少しずつ以下のケアをやってみてください。

ブラッシング

いつも毛づくろいする猫にブラッシングは必要なの?と思うかもしれません。でも、猫のブラッシングは「抜け毛を取り除くため」必要です。

なぜなら猫はグルーミングをした自分の毛を飲み込んでしまうから。一度飲み込んだ毛は、通常は嘔吐や便排出されます。が、毛が多すぎると食道・胃・消化管で毛玉(ヘアボール)になってしまうので注意が必要です。これを毛球症といいます。

毛球症の症状は、食欲低下や吐き気、便秘から何も食べなくなります。最悪、開腹手術で毛玉を取り除く事態になってしまうので、日頃からのブラッシング、猫草を与える、ヘアボールコントロールのフードなどで毛球症を予防してください

ブラッシングが嫌いな猫は、皮膚が引っ張られるのが嫌なのがその理由かも。スリッカーブラシは毛を取り除くためのブラシですが、プロのトリマーさん用です。一般飼い主さんには扱いにくく、猫の皮膚を引っ張ってしまうので別のタイプを選びましょう。

苦手な猫にはラバーブラシから始めてみるのがおすすめ。いろいろなブラシを試して、愛猫にぴったりなものを見つけてください。

耳そうじ

猫によって耳掃除の頻度は違います。耳をめくってみて、表面に赤茶色や粘着質な汚れなどがなければ、月に1回程度、軽くやわらかい布やティッシュで拭いてあげればOKです。落ちにくい汚れには、ペット用のイヤークリーナーを使ってみましょう。

耳の奥のほうの取りにくい汚れは、無理にやらずに動物病院で処置してもらいましょう。耳が状態がいつもと違う場合は掃除を中断し、獣医師の適切な指導を受けてください。

爪切り

「猫は爪とぎをするから爪は切らなくてもいい」というのは間違い。猫の爪は爪とぎをするほど先が尖ってきます。この尖った先の部分が飼い主や他の猫を傷つけてしまうので爪切りをするのです。

猫のケア 爪切り

子猫の頃から怖い思いをさせないで爪切りをすれば、ある程度は慣れてくれます。が、嫌いな猫はどうしてでも逃げようとするので、洗濯ネットなどを使ってください。

猫の爪には血管が通っています。これを切ってしまうと出血し痛むので、血管から最低でも2ミリ先を切ります。爪切り嫌いにならないよう、定期的にスキンシップを兼ねて爪切りをしましょう。できない場合は、無理せず動物病院で切ってもらいます。

歯みがき

猫の歯みがきは難易度が高く、苦手なコが多いといわれています。犬と比べてマズルが長くない猫は口が大きく開きません。猫の口は飼い主さんが歯みがきしにくいのです。 

まずは猫の口周りを触れるようにすることから始めてください。子猫のうちから始めると慣れてくれるでしょう。歯みがきには猫用歯ブラシを使うほか、指に巻いたガーゼなどで歯の表面を拭く方法があります。

食べているフードや猫の唾液の質などによって歯石の付き方が異なるため、歯みがきの頻度は猫により違います。歯みがきができず歯石が付いてしまった場合は、動物病院で全身麻酔をかけて除去する場合も。これは猫にとって負担が大きいため、日頃の歯みがきで歯石が付かないようにしましょう。

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