犬も猫も健康のためには歯みがきが大切！とはいえ、苦手なコが多いのも事実です。今回はそんな歯みがき嫌いのコのために開発された犬用歯ブラシをご紹介します。

ペットの命を脅かす歯周病とは？

犬の歯みがきに悪戦苦闘している飼い主さんなら、歯周病のおそろしさはご存知ですよね。
歯周病のきっかけは歯垢が歯石となり歯の根元に付着すること。この歯垢や歯石の細菌が歯肉に炎症を起こし歯肉炎になります。歯肉炎の赤み、腫れと少々の痛みが進行すると、周辺組織が破壊され、よだれやニオイを放ち歯がグラグラする歯周炎に進行。歯周病とは歯肉炎と歯周炎の総称です。

歯周病が進むと「食べること」が苦痛になります。だんだん食べられない状態になり最終的には顎の骨が溶けて折れたり、頬や上顎に穴が空くことも…。また歯周病の細菌は、心臓、腎臓、肝臓の病気の引き金になるといわれています。歯周病は犬の命を脅かす病気なのです。

歯周病予防には歯みがき。犬が苦手な理由は？

歯周病の予防は原因となる歯石を付けないこと。犬の歯垢は3日くらい経つと歯石になるので、最低でも３日に一度、歯垢の除去＝歯みがきが必要です。とくに全身麻酔で行う歯石の除去（スケーリング）ができない老犬には、歯みがきの重要度は増します。

ところが多くの犬は歯みがきが苦手。いつもはやさしい飼い主さんが急に怖い（真面目な？）顔になって抑え込むからでしょうか？デリケートな口に変なものを突っ込まれるからでしょうか？理由はいろいろありそうですが、歯ブラシが原因…という場合もあります。

天然毛を使った犬用歯ブラシを開発

一般的なナイロンの毛を使った歯ブラシは、毎日使う人間には何の問題もありません。が、犬や猫にとっては「異物」そのもの。犬にとってナイロン製ブラシは「口に入れるものではない」と感じているのかもしれません。

「MIGAKENDE（ミガケンデ）」は、天然毛を使った犬用歯ブラシです。
開発したのは大阪の多葉ブラシ工業所という歯ブラシ専門社。社長の奥様の実家で飼っているトイ・プードルの口臭から動物病院に連れて行ったら、悪化した歯周病から全身麻酔で歯を数本抜かれたのだとか。これに衝撃を受け、犬の歯みがきの重要性を初めて知った社長は、小型犬の歯ブラシを獣医師と共同開発。

2019年10月、日本初の天然毛犬用歯ブラシ「ミガケンデ」が発売されました。

ヤギとウマの天然毛でやさしくブラッシング

「ミガケンデ」に使用されている天然毛はヤギとウマ。「柔らかいヤギ植毛」、「柔ヤギ＆確ウマ植毛」、「確かな心地ウマ植毛」の３タイプです。ナイロンよりも柔らかいヤギと馬の毛の歯ブラシは、歯茎への刺激が少ないのが特徴。ヘッドは16㎜。超小型犬～小型犬の歯ブラシですが猫の歯ブラシとして使用してもよさそうです。
「ミガケンデ」の植毛数は通常の5〜10倍あります。これは創業70余年という多葉ブラシ工業所の職人たちの技術の結集で実現した匠の技。この天然毛の密度により、汚れを効率的にキレイにします。

「ミガケンデ」サイトには、犬猫の歯みがき動画が用意されています。みなさんご参考に。

ミガケンデサイト：http://migakende.com/
種類：ヤギ毛、ヤギ毛と馬毛、馬毛の3種類
定価：1,280円（税抜）
素材：ブラシ＝天然毛（ヤギ、馬）、柄＝ポリプロピレン
サイズ：本体＝縦150mm×横14mm、ヘッド部分＝16mm
生産国：日本