犬の誤飲誤食。動物病院ではどんな処置をするの?

誤飲誤食とは、食べてはいけないものを飲み込んでしまうことを言います。その時飼い主は、まず何をすべきなのでしょうか。逆にしてはいけないことは、何なのでしょうか?

もしも犬が誤飲してしまったら

犬のさまざまな情報ツールによると、まずは「吐かせること」と書かれています。しかし、場合によっては無理に吐かせる処置が危険な場合があります。その場で対応しようとせず、すぐに獣医師に相談しましょう。誤飲した物によっては、便と一緒に排泄されないで体の中でつまってしまい、さらに危険な事態になってしまいます。

誤食の診断や処置はどんなことをするの?

まず動物病院では、ペットが本当に誤食してしまったのかどうかを確認します。飼い主さんが誤食してしまった場面を目撃していない場合は勘違いであることもありますので、動物が確実に口にしてしまったかどうかを調べるためにレントゲン検査などを行います。またレントゲン検査と並行し、誤食した物によって何を食べてしまったか判断できない場合等は、血液検査を実施し、体への影響を判断します。
誤食してしまった物の性質や状態、誤食してしまってからの経過時間によって処置の方法が異なります。誤食からの経過時間が短く、鋭利な形状ではない物に関しては、催吐処置(医学的に嘔吐を誘発すること)が基本になります。しかし、経過時間が長く毒物がすでに体に吸収されている、鋭利な形状である場合などは、催吐処置は実施せず、静脈点滴により毒物の排泄を促す処置や、内視鏡外科的開腹などの処置が実施されることもあります。

誤飲誤食で注意すべき物とは?

  1. ペット用のおもちゃガム:おもちゃやガムの誤飲は動物病院で多く見受けられるケースです。ペットの大きさに適したサイズのおもちゃで遊ばせるようにする(小さすぎるものや飲み込む可能性のあるものは与えない)、飼い主さんの目が届く時だけ与えるようにするなど、工夫しましょう。
  2. 玉ねぎチョコレートなど:人間に害がなくても犬には有害です。必ず犬が開けられない場所にしまっておきましょう。

食べた直後は普通にしていても、数時間後、数日後に不調を示すことがありますので、軽視は禁物です。誤飲誤食の対処法や動物病院での処置を理解しておくことももちろん大切ですが、日頃の注意を怠らないことが一番大切かもしれません。

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