猫をキャリーバッグに入れられない。スムーズに入れるには?
猫をキャリーバッグに入れようとして苦労していませんか?バッグを出しただけで逃げたり、または、飼い主さんが捕まえようと思っただけで隠れてしまったり…。よい方法はあるのでしょうか?
猫の移動にかかせないキャリーバッグ
完全室内飼いの猫は、お散歩で屋外に出る必要はありません。しかし動物病院に行ったり、飼い主さんの帰省先に連れて行ったり、飼い主さんの入院で誰かに預かってもらうなど、屋外へ出て移動する機会は確実にあります。また、災害時に避難所で過ごすこともあり得ます。
猫との外出や移動では、キャリーバッグを利用します。徒歩での移動、自転車での移動、車での移動、いずれの場合も猫はキャリーバッグに入れるのが原則です。
「うちのコは慣れているから、リードを付けて抱っこすれば大丈夫」と思っている人は考えを改めてください。猫にとって屋外は未知なものや大きな音がいっぱい。パニックを起こした猫が興奮して逃げ出し、車にひかれてしまうかもしれません。
どんなキャリーバッグがいいの?
キャリーバックにはいろいろなタイプがあります。飼い主さんの移動手段によって選ぶといいでしょう。
徒歩や公共交通機関で移動する飼い主さんは軽さや持ちやすさを重視します。肩にかけられるバッグタイプやリュックタイプのキャリーバッグがおすすめ。
自転車を使う人は、前かごや荷台に乗せやすく固定しやすいハードキャリーまたはリュックタイプ。車を使う人も座席に固定しやすいハードキャリーがGOODです。
また、猫の視点で考えると、キャリーバックは身を隠せるもののほうが好まれます。入口や窓が透明になっていたり籠タイプものは外からも中からも見え過ぎて猫が恐怖を感じます。猫が落ち着かない場合は目隠しやカバーで覆ってあげるといいでしょう。
動物病院が嫌いな猫はキャリーバッグも嫌い⁉
猫をキャリーバッグに入れる機会は「動物病院に行くとき」がもっとも多くなります。そのため「キャリーバック=動物病院」と紐づけてしまい、キャリーを出すだけで隠れてしまう猫もいます。
そこで「無理に捕まえるのは可哀想」と気長に待っていると、診療時間に間に合わず、明日、明後日と先送りに。獣医師もよくおっしゃいますが、猫という動物は具合の悪さを隠します。不調が出たときはかなり悪いと思って行動しましょう。
かといって無理やり捕まえると猫はもっとキャリーバッグが嫌いに…。飼い主さんは日頃から猫をスムーズにキャリーバックに入れられるようにしておきましょう。
猫をスムーズにキャリーバッグに入れるには?
動物病院や外出が嫌いな猫は、飼い主さんがキャリーバッグを見せずに近づいても逃げてしまいます。飼い主さんの表情やようすから察知するようです。
ハードキャリーをハウスに
まず、ペット用のハードキャリーをハウスとして使ってもらう方法をご紹介します。キャリーの置き場所は猫が好きそうな部屋の隅などの落ち着ける場所。入口を開けたまま置き、写真のように寝心地のいいマットなどを敷いて快適な空間にしてあげましょう。
猫がこの中でくつろいでくれるようになれば、そのまま動物病院に連れていけるし(不意をつくことになりますが)、災害時に避難するときも慌てず連れていけます。丈夫なバリケンを使えば、大地震による家具の転倒や落下物からも猫を守れて、避難所でも活用できます。
「キャリー=動物病院」の紐づけを緩める
次は当サイトスタッフが実際に試した方法です。というのも若い頃の愛猫は診察台に乗せただけで失禁するほどの病院嫌い(とある病院での避妊手術&入院がきっかけ)。通院のたび、無理やり捕まえてキャリーバッグに入れていました。
ですが、帰省時など病院の道のりとは違うとわかると猫は大人しくなっていました。であれば「キャリーバッグ=動物病院」の紐づけを緩めればいいはず。そこで「猫をキャリーに入れてその辺をお散歩して帰る作戦」を週1回やってみました。お散歩は約20分程度。公園でひと休みしてボーっとしたり、珈琲を飲んだり。
続けてみたら、次第に猫は捕まえようとしてもさほど逃げなくなりました。同時に動物病院を変えたことも大きかったと思います。そして新しい動物病院では、失禁が最初の1~2回程度で収まりました。
このように、猫にとってキャリーバッグは移動にかかせないものであり、動物病院に直結するもの。猫が嫌がる原因を取り除いてあげるなど、お互いの負担にならないようにしておきたいですね。
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