犬の肥満対策は?ダイエットフードに切り替え、おやつに注意しよう

犬の肥満の原因は、高カロリーの摂取と運動不足です。肥満解消のためには、一日の摂取カロリーの制限とお散歩などの運動を適切に実施することが基本となります。今回はより具体的な対策方法をご紹介します。
脂質と炭水化物の摂取に気を付けよう
犬も人間と同様に、脂肪・炭水化物・たんぱく質の3つの栄養素をエネルギー源としています。
まず脂肪は、摂取すると予備エネルギーとして体内に蓄えられるため、最も肥満の原因となりやすいといわれています。一方、炭水化物はすぐにエネルギー源として利用されます。しかし、エネルギーとして利用されなかった炭水化物は、脂肪(脂質)となってやはり体内に蓄えられます。つまり、過剰な炭水化物の摂取は肥満の原因となります。

体内に蓄えられた脂肪(脂質)は、活動するためのエネルギーが足りないとき初めてエネルギー源として燃焼されます。以上から分かるように、肥満の予防や改善には脂肪や炭水化物の摂取コントロールと運動がポイントになります。
ダイエットフードに切り替える
動物病院などであなたの愛犬が肥満や肥満予備軍と診断された場合は、ダイエットフードに切り替え、犬の体重を減らしていきます。
犬の肥満対策=ダイエットというと、「フード量を減らすこと」と思いがちですが、これは間違い。これまでお腹いっぱいに食べていた犬にはお腹が空いてつらいだけです。それに、犬に催促されて飼い主さんがあげてしまい、失敗することが多いそうです。
ダイエットペットフード(ドライフード)は通常のフードに比べて含有脂肪率が低くカロリーが抑えられています。これまでのフードと同量を与えても摂取カロリーは抑えられます。しかしおいしさの面で劣るので、犬がすすんで食べない場合も。こういう場合は、ウエットタイプのダイエットフードを混ぜるといいかもしれません。ウエットタイプは嗜好性が高いので犬の食欲を刺激します。
また、いつものフードを減らし、そのぶん低カロリーの食材を加えるという方法もあります。例えば、コンニャクなどを小さく刻んで混ぜたり、繊維を多く含んだ野菜を混ぜても良いでしょう。野菜はアクのない茹でた野菜を使ってください。
食物繊維には植物性繊維と動物性繊維があり、植物性繊維は炭水化物の吸収を抑制してくれる働きがあります。動物性繊維のキトサンは脂肪の吸収を抑制します。しかしこれらの同時利用はどちらの効果も期待できなくなるというデメリットがあります。併用は避けてください。
また、早食いで満腹感が得られない犬には、このようなボウルが効果的な場合もあります。
ダイエットの大敵はおやつ⁉
犬の肥満で注意したいのは、おやつの与え方です。多くの飼い主さんがトレーニングやしつけなどでおやつを一度に多く与えすぎているようです。
小型犬なら米粒くらいの大きさで充分にご褒美の効果を発揮します。また、家族がそれぞれが犬におやつを与えているケースも多いようです。必ず1日に与えるおやつの量を決めておき、オーバーしないように家族全員で気を付けてください。
必ず1日の摂取カロリーのなかにおやつのカロリーを加えること。また、おやつの種類は脂肪や炭水化物を多く含むものより、鶏のササミジャーキーなどのたんぱく質を主原料としたおやつを選ぶとベターです。
少しずつ散歩の距離を伸ばして
犬の肥満対策には、フードだけではなく運動が大切です。肥満の犬はあまり散歩に行きたがらないかもしれません。初めは長い距離を散歩させるのではなく、徐々に距離を伸ばしていくとよいでしょう。
犬専用のルームランナーや水泳教室もありますが、いきなりハードな運動をさせるのは危険です。心臓への負担や股関節や膝への負担も考慮しなければなりません。できれば動物病院で健康状態を確認し、獣医師などの専門家の指導のもとダイエットを進めてください。

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