ある日突然、大型犬が寝たきりに…。カイロ治療と歩行補助器具でリハビリしています
海と山に囲まれた葉山は、犬がハッピーになれる町
都心から電車で1時間強という通勤圏にありながら、海と緑豊かな山に囲まれた神奈川県三浦郡葉山町。サーフィンやヨット、釣りなどをが楽しめる“海とともにある暮らし”ができるとあり、昔から人気の高いエリアです。著名人等の別荘が多いことでも知られ、都心から移住者も少なくありません。移住者の中には、海だけでなく犬との暮らしを求めてやってくる人も多いと聞きます。実際、一色海岸や森戸海岸には、朝夕、様々な犬が散歩にやってきて、犬と人の社交場にもなっているのだとか。
そんな葉山町で暮らすKさんは、奥様と娘さん2人、8歳のワイマラナー・ギュンターの4人+1頭のご家族。ワイマラナーといえば、シルバーグレ―の美しい被毛が特徴の狩猟犬をルーツとする大型犬です。
「残念ながらギュンターは水がキライなので海岸には行きませんが、朝早く海岸に行けば、犬をたくさん見かけます。私たちのお散歩コースは山のほうの南郷上ノ山公園です。広くて大型犬のドッグランもあるので、運動量が必要なギュンターに最適でした。」
甘えん坊で人間臭い、ワイマラナーの魅力
Kさんとギュンターの出逢いは、スーパーに張られた1枚の張り紙でした。
「規格外のワイマラナーの子犬をもらってくださいという張り紙でした。先代のジャーマンセッター(犬種は近所の動物病院の見立て)が亡くなって1年弱経っていたので、迎えることにしたのです。」
確かにギュンターは、同時に生まれた兄弟よりもひと回り小さかった、とのこと。が、健康上の問題は何もありませんでした。
「ずば抜けた運動能力にまず驚かされました。とにかく走るのが好きで、家の中でも壁を使ってターンするくらい全速力で走り回ったり、ドッグランの囲いを楽々飛び越えてしまいました。活発な反面、人にも犬にも寄っていかず、家族にしかなつきません。家では私にベッタリで付いてまわります。」
人見知りでご主人にベッタリ。これらは狩猟犬の特徴といわれています。
「おもちゃやおやつのありかがすぐに分かってしまって、なんでも開けてしまう。でも、私の仕事道具には絶対に触りません。こちらの思惑がすべて読まれているというか…」
それ故に、ちょっと困ったこともあったとか。
「留守番ができるようになるまで少々時間がかかりました。留守中ずっと鳴いているようで、帰ると何かがボロボロになっていたり、壁の高い位置に足跡がついていたり。なぜか、仕事に出かけるときは吠えません。人間臭いところがありますね。」
飼い主がいない不安から鳴き続けたり破壊行動をする「分離不安」は、比較的、ワイマラナーによく見られると言われます。もちろん、訓練と年齢を重ねることで克服は可能。ギュンターは3歳くらいから大人しく留守番できるようになったそうです。
ある日突然、寝たきりになってしまったギュンター
これまで病気一つしてなかったギュンターに、ある日、異変が現れました。
「昨年秋頃より散歩中に突然転んだり走りたがらなったかと思うと、冬にはヨタヨタと歩くのが精一杯という状態に。それから1か月くらいで歩けなくなってしまいました。動物病院は以前から大暴れするので連れていけない…どうしたものかと…」
Kさんは室内のフローリングが悪かったかと思い、急きょカーペットやクッションを敷き詰めました。が、症状は改善されません。ギュンターは寝たきりになってしまったのです。
「一番大変なのはオシッコやウンチのとき。28kgを抱きかかえて屋外でさせています。私が居るときはいいのですが、妻や娘にはかなり無理があります。そのため、女性でも台車にギュンターを乗せて外に連れて行けるよう玄関までのアプローチを階段からスロープに改造しました。」
必ず家に誰かがいてギュンターの排泄を手伝わなければならなくなったKさん家族。ご家族の苦労は相当なものだったでしょう。
「確かに今回のことで、犬を飼うことへの責任というものを強く感じました。特に大型犬を飼うのは覚悟が必要です。でも、ギュンターも家族の一員ですから面倒みるのは当然です」
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カイロ治療とリハビリで、少しずつ回復しています
一番の難問はギュンターを動物病院に連れていくことでした。暴れてさらに悪化させる可能性があったのです。
「そんな時、私が通っているカイロプラクティックの先生から“犬のカイロもやっている”と聞きました。藁にもすがる思いで連れていったら、大人しく治療を受けてくれたのです。」
その後、カイロ治療を重ねたギュンターは、少しずつ回復して上半身を起こせるまでになりました。
「この半年くらい寝たきり状態で筋力が落ちていたので、少し前から、知人の職人さんに作っていただいた歩行補助器具を使ってリハビリを始めました。器具をつけるとわずかながら自力で進めるので、彼もやる気になっているようです。」
先日のカイロ治療では、先生から「後ろ足の神経はほぼ治った。」との診断も。
「今回のことでいろいろ調べた結果、犬にも人間と一緒で、西洋医学だけでなく民間療法や東洋医学という治療方法もあることが分かりました。今後も、カイロとリハビリを続けていくつもりです。ギュンターは以前のように走り回ることはできないかもしれませんが、ゆっくり短い時間でもまた散歩にいけたらと家族で願っています。」
※追記:その後、元気になったギュンターくんからビデオレターが届きました!チョコチョコと軽やかに歩く姿は、こちらからどうぞ⇓
ギュンターくんからのビデオレター
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