犬や猫の身分証明書、マイクロチップってどんなものなの?

何らかの理由で迷子になってしまい、飼い主さんと再会できずにいるペットが多くいます。そんな辛い思いをしたくない、させたくない。近年そういった想いの飼い主さんたちから注目を集めている有効な手段がペット用マイクロチップです。
万が一に備えるペットの身元証明方法
マイクロチップの装着は、動物のための安全で確実な個体識別(身元証明)の方法としてヨーロッパやアメリカをはじめ、世界中で広く用いられています。 日本でも今後ますます普及していくでしょう。自分の家の場所を第三者に伝えることができないペット達にも身元保証になるマイクロチップがあることで、迷子になってしまった時に身元がすぐに確認でき、無事に飼い主の元に帰ることができる可能性が高まります。結果、それらによって不幸な処分を防ぐことにもつながります。災害時などでもペットの確実な身元証明ができることは、万が一に備えるためにも大きな安心につながります。
マイクロチップの安全性
マイクロチップは、直径2㎜、長さ約8~12㎜の円筒形の電子標識器具で、内部はIC、コンデンサ、電極コイルからなっています。そして外側は生体適合ガラスで覆われています。それぞれのチップには、世界で唯一の15桁の数字(番号)が記録されており、この番号を専用のリーダー(読取器)で読み取ることができます。チップ表面は生体適合ガラスで覆われているため、アレルギーなど拒絶反応を示すことはほとんどありりません。少なくとも30年程度、つまりその動物の生涯にわたって耐用するように設計されており、現在に至るまで故障等は報告されていません。また外部からの衝撃による破損事故の報告もなく、その安全性は非常に高いと言えるでしょう。
マイクロチップ装着は動物病院でおこなう
マイクロチップの装着は獣医療行為にあたるため、動物病院にて獣医師が実施しています。ペットの背中の左右の肩甲骨の真ん中あたりに、普通の注射針より少し太めの「インジェクター」を使って注射をするように埋め込み、装着します。痛みは普通の注射と同じくらいといわれており、鎮静剤や麻酔薬などは通常は必要なく、ペットに大きなストレスを与えることはほとんどありません。装着は犬猫であれば生後2週前後から可能で、費用は5千円前後が一般的です。装着可能時期の判断や費用に関しては動物病院によって異なるため、事前に確認するようにしましょう。
装着後の登録を忘れずに
忘れてはならないのが、装着後の登録です。「動物ID普及推進会議(AIPO)」のデータベースにマイクロチップの番号と飼い主の名前、住所、連絡先などのデータを登録します。この登録を怠るとせっかく装着したマイクロチップが何の意味も持たない物になります。必ず登録するようにしましょう。
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