キャットフードやちゅ~るの塩分濃度にご注意!猫の慢性腎臓病で塩分チェック始めました
今回は猫の慢性腎臓病(慢性腎不全)で始めたキャットフードや猫おやつ(ちゅ~る)の塩分チェックについてお伝えします!
猫の慢性腎臓病が悪化した理由は…塩分?
慢性腎臓病のステージが進んでしまい、ラプロスを飲み始めたうちの猫。同時にこれまでのキャットフードや猫おやつを見直しました。
前回お伝えしたニコ(17歳メス)の慢性腎臓病。症状の出ないステージ1からたった半年で多飲多尿の症状が出るまで悪化してしまいました。獣医に「できるだけ療法食・シニア食に切り替えたほうがいい」といわれていましたが、猫が食べてくれないためなかなか切り替えが進んでいなかったのです。
なぜうちの猫は療法食やシニア食をあまり食べてくれないのでしょう?療法食には、お肉や魚の身そのものではなく、お肉や魚のすり身に混ぜ物を入れパテにしたものが入っています。シニア食は、お米がかなりの量入っていたり、水っぽいペースト状のものが多く、やはりたんぱく質が抑えられています。確かに、猫の腎臓病にはたんぱく質制限がいいといわれます。しかし猫は肉食。だからニコが食べないのは「ごもっとも」と思っていました。
が、ニコの腎臓病の悪化が判明した夜、いつものちゅ~るタイムで、ふと「猫が好きなちゅ~るの味って…?」と思い、試しにペロッと舐めてみました。「え?味濃い…!」舌に味が残り塩気を感じました。「もしかして猫缶も?」…するとやはり舌に残る濃さと塩分が…。「キャットフードは味がしない」という思い込みが一気に崩れた瞬間でした。
キャットフードの塩分を測ってみよう!
ニコの腎臓病の悪化には塩分が関係してるかも…(もちろん17歳という年齢もありますが)?そこで私は、これらの猫フードや猫おやつの塩分が本当に高いのかどうかを塩分計で測ってみることに。購入したのはドリテックの防水塩分計。2,000円台で購入できました。
塩分計が届いた日、手元にあったキャットフードから測ってみました。
※以下の計測は最低2回計測し、違う数値が出たら3回目を計測しています。
0.5%と出ました。この数値は濃いでしょうか?薄いでしょうか?まずは人間の塩分濃度の目安と比べてみましょう。
うすい | ふつう | こい |
0.4以下~0.6 | 0.7~1.0 | 1.1~1.3以上 |
0.5%は人には「ややうすい」塩分濃度。これくらいなら猫には許容範囲かも?では、猫の腎臓病療法食と比べてみましょう。ニコが食べてくれる(でも、毎日あげると食べなくなる)療法食2種の塩分を測ってみました。
腎臓ケア チキン | 腎臓サポート パウチ | |
塩分濃度 | 0.4 | 0.4 |
食いつき | 〇 | △ |
どちらも0.4%。腎臓病の猫には0.4%程度の塩分濃度がいいようです。次に療法食以外のキャットフードの塩分濃度を測ってみました。
塩分濃度 | |
チャオまぐろ11歳 | 0.5 |
何も入れないまぐろと サーモンのたまの伝説。 | 0.4 |
焼津のまぐろ (コシヒカリ入り) | 0.5 |
銀のスプーンまぐろ15歳 | 1.3 |
彩り豊かなチキン エンドウ豆と人参添え | 0.2~0.3 |
たまたま手元にあったフードだけ測りましたが、「銀のスプーンまぐろ15歳」の1.3%にはビックリ!幸いなことにごくたまにしかあげていませんでしたが…。
ちなみに、塩分控えめのフードでも食いつきがいいものと悪いものがありました。どちらにしろうちのニコは、塩分高めのフードに慣れてしまっているようです。腎臓病の療法食やシニアフードはたんぱく質制限だから食べないだけではないのかも。
シニアや慢性腎臓病の猫には塩分計測が必要だと感じました。
ちゅ~るの塩分濃度を計測
次に気になっていた「ちゅ~る」の塩分濃度を測ってみました。
塩分濃度 | |
いか | 0.5 |
エナジーまぐろ | 0.4 |
乳酸菌入りかつお | 0.5 |
とりささみ | 0.6 |
以上のように「ちゅ~る」は種類によって塩分濃度が違っていました。ニコには慢性腎臓病が悪化するまで1日1本(「ちゅ~る」には1日4本までと記載)、食いつきのいい「とりささみ」や「いか」をよくあげていました。1日1本とセーブしたつもりでしたが高齢猫にとっては多かったのかもしれません。
ちなみに、ちゅ~るのメーカーサイトには、食塩は配合されていない、原料由来の塩分のみと記載されています。
猫も若いうちから塩分に気をつけて
これまで飼い主の私が猫に与えていたフードは、国産のウエットフードがメインでした。残念ながら一般的なキャットフードや猫おやつには塩分濃度の記載はなく、私自身もこれらの塩分をあまり気にしませんでした。
そのためニコは、一般食より塩分濃度が低い療法食をなかなか食べてくれないのでは?猫が若い頃から塩分濃度の低いフードを食べさせていればよかったと思いました。また、「キャットフードや猫のおやつに塩分濃度(塩分量)の記載をしてほしい」と思い至りました。
今はこの塩分計を使いながら、療法食と塩分の低いシニア食や一般フード、そして手作りフードの合わせ技を駆使しています。人間でも濃い味付けが好きな人は薄味の料理に慣れるまで時間がかかります。おそらく猫も同じではないかと期待をこめて。フードの工夫は追ってお届けする予定です。
猫を飼っているみなさん、キャットフードや猫おやつの塩分にお気を付けください!ついでに健康が気になる飼い主さんも塩分に気を付け始めてはいかがでしょうか?ぜひ、猫と一緒に塩分計測を。
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