老猫、腎臓病猫の冷え防止に。「猫の服」を選ぶとき注意したいこと

猫の服

1月2月は1年でもっとも寒い季節。老猫や腎臓病の猫を「冷え」から守ってあげましょう。

老猫・腎臓病の猫は、冷えに注意

当サイトスタッフの猫は高齢で腎臓病。一昨年から始めた皮下輸液により、動物病院から「皮下輸液後は冷えやすいので注意してください」とアドバイスを受けています。また確かに猫の寝ている時間が長くなってから耳が冷たいのに気付くことが多く「身体が冷えてるかも?」と感じていました。
人間と同じように猫も歳を取ると筋肉量や活動量の低下から冷えやすくなります。動物はお腹が冷えると下痢になります。「腸」では免疫細胞の6~7割がつくられているため冷えにより腸の動きが鈍くなると免疫細胞が減少するためです。免疫機能の低下はあらゆる疾患リスクを高めます。
関節炎や椎間板ヘルニアなどの痛みも「冷え」による血液循環が悪化で生じやすくなります。さらに「冷え」は水分の摂取をセーブするので膀胱炎にかかりやすくなります。また、腎臓機能の衰えの症状として「冷え」が現れ、腎臓病を悪化させるとも言われています。

老猫の大敵ともいえる「冷え」への手っ取り早い対策は、私たちの人間と同じように「あたたかい服を着る」「冷える部位をあたためる」などがあります。当サイトスタッフも猫の服を買って使ってみたので、気づいたポイントをまとめました。

猫の服は「着丈」に気を付ける

冷え対策には「しっかり猫の腰までカバーできる服」がいいと思います。
というのも以前、ダイソーで見かけた「小型犬用の服」を思わず買ってみたことがあるのですが、ご覧の通りつんつるてん!でした。小型犬用の服は猫には着丈が短かすぎて冷え対策になりません。

老猫 猫の服
小型犬用の服は腰までカバーできず…


次はネットで「猫の服」を探してみましたが、術後服やコスプレっぽいもの、犬と兼用のものばかりで、老猫の冷え対策になりそうな猫の服はなかなかありません。楽天でやっと見つけたのがこちらです。

以上の猫用フリースの着丈は、SもMも35㎝とのこと。うちの猫の首元からしっぽの根元までの長さとだいたい同じなので、Sサイズのクリームを注文しました。
到着後に着せてみたのがこちら。しっぽの根元が少し出てしまいましたが、これなら許容範囲です。

老猫 猫の服

丸くなって寝ると、やっぱりお尻のほうがめくれ上がってしまいますが…。

老猫 猫の服

猫の服は燃えにくい素材を選ぶ

猫用フリースはとても暖かく、「老猫の冷え対策」にはバッチリでした!
しかしある日、思いがけないことが…。それは…まずこちら⇓の写真の丸印部分にご注目ください。

老猫 猫の服

これは私が目を離した隙に、猫が電気ストーブに近づきすぎてフリースが溶けた跡です。何かが焦げる匂いに気付きストーブの目の前にいる猫を見たときは、生きた心地がしませんでした。急いで猫をストーブから離してフリースを脱がせて脇腹を確認。幸い火傷はなく大事に至りませんでしたが…。

老猫 猫の服
こんな感じの状況でした

フリース素材はポリエステルの合成繊維。熱に弱く燃えやすい。「これでは危険…」と、今度はウールかコットンの猫の服を探しました。ようやく見つけたのがコットンキルト製のこちら。

老猫 猫の服

こちらは犬猫兼用の服。モデル猫が着ているのはダックス用のDMタイプで着丈は35.5㎝、とのこと。モデル猫はうちの猫よりやや大きいコですが、写真では着丈が短く見えたので同じDMサイズをオーダーしました。すると…今度はしっかりしっぽの付け根までカバーできました。
このようにベッドで丸まっても、腰まですっぽり。ただし、やはり暖かさではフリースに軍配が上がりますね。

老猫 猫の服

猫の服は着脱しやすいものを

コットンキルト製の猫の服には思わぬGOODポイントがありました。首元のスナップです。スナップを開けてとてもスムーズに着脱できました。じつは、フリース製の猫の服は首回りが小さく着脱に苦労していたんですよね。
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「猫毛のつきにくさ」にも注意

当然ながら猫の被毛に触れる裏側には猫毛がたくさん付きます。洗濯のしやすさでフリース製とコットンキルト製を比べると、予想通り、コットンキルト製の猫の服のほうが猫毛が付きにくく取れやすいので、コットンキルト製に軍配。フリース製の猫の服は、猫毛が取れるまで何度も濯ぎが必要でした。

老猫 猫の服
裏返して2着を並べてみました。


当スタッフの猫は19歳で腎臓病ですが、いまのところ食欲モリモリで元気にしています。もちろん、週2回の輸液とサプリ投与による効果が大きいと思いますが、このような冷え対策も功を奏しているのではないでしょうか。


ストーブのないお部屋だったらフリースやボア製が一番暖かい▼

みなさんの愛猫もいつの間にか歳をとって老猫になります。「寝ていることが多くなったな」という老猫や腎臓病の猫には、ぜひ冷え対策を。

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