ペットの死、ペットとの別れで6割の飼い主が心身の不調を経験。飼い主はどんなことを後悔している?

ペットの死

あまり考えたくないことですが、ペットの死やペットとの別れは必ずやってきます。ペットの喪失による「ペットロス」とは私たちにどのようなダメージを与えるのでしょうか?ペット保険でおなじみのアイペット損害保険株式会社から「ペットとの別れに関する調査」(回答:16-69歳の犬猫飼育経験者544名)が発表されました。ここから、今後飼い主さんが必ず直面する「ペットの死、別れ」への準備や心構えを探ってみたいと思います。

ペットの死、ペットの別れで現れる飼い主の不調の症状とは?

アイペット損保株式会社が8月5日に発表した「ペットとの別れに関する調査」では、ペットの死、ペットとの別れを経た後に心身の不調を感じた飼い主さんは全体の63.2%※だったという結果が出ています。※老衰でペットと別れた人を除く

現れた症状で一番多かったのは「突然悲しくなり、涙が止まらなくなる」63.5%。これは、「愛するペットがもういない」という悲しみによる当たり前の反応で時間の経過とともに癒えていきます。これだけなら問題ありませんが、「疲労感や虚脱感、無気力、めまい」37.2%、「眠れない」27.9%、「食欲不振」25.3%、「幻覚、幻聴、妄想」6.4%、「頭痛・発熱」5.8%、「消化器疾患」5.8%といった心身へのダメージが続いていることに驚かされます。


日常生活に影響を与えかねないこういった症状はどのくらい続くのでしょうか?調査によると、「1ヶ月未満」46.2%、「1~3ヶ月未満」16.8%、「3~6ヶ月未満」9.0%、「6ヶ月~1年未満」5.8%、「1年以上」7.7%、「まだ続いている」2.9%、「分からない」9.9%でした。亡くなったペットを思い出して悲しくなるのは何年経っても変わりませんが、虚脱感、めまい、不眠、食欲不振、幻覚・幻聴・妄想、頭痛発熱、消化器疾患などが1~2ヵ月以上続くのは明らかに問題です。

ペットロスを克復するためには、ペットの死をしっかり受け止めて思いっきり泣く、きちんと供養してあげる、同じ体験をした人と話してみるとよいといわれています。それでも心身への不調が続いて自力で回復できない場合は、精神科や診療内科を受診してみましょう。

飼い主はどんなことに後悔している?


ひどいペットロスには後悔がある場合が多いといわれています。本調査「ペットとお別れして後悔していることはありますか?」の設問では、「後悔している」68%「後悔していない」32%という結果。後悔の内容について聞いてみると、「もっと一緒の時間を過ごせばよかった」という回答が犬飼育者、猫飼育者ともに最多でした。

以下、犬飼育者は「後悔していることはない」「もっと健康管理に気を使えばよかった」と続き、猫飼育者はこの順位が逆転。また、健康管理や治療・手術に関する後悔が犬飼育者より猫飼育者のほうが上まっていることが分かります。さらに心の準備に対する後悔も猫飼育者のほうが多いようです。 「猫の病気は見つかった時点で深刻度が高い」といわれており、猫の死は突然やってくることが多いことが感じられます。

ペットの死、ペットとの別れで後悔しないためには?

以上のデータから、ペットの死やペットとの別れで後悔をしないためには、1.ペットと過ごす時間を十分に取る、2.健康に気を使ってあげる(こまめに健康診断をする)、3.心の準備をしておく、4.病気への適切な治療や手術について勉強しておく、ことなどが良いといえます。また、本調査データにはありませんが、ペットの最期を看取れなかった人も後悔する場合が多いといわれているので覚えておいてください。
飼い主の心身の健康に大きな影響を与えるペットの死やペットとの別れ。もしペットが亡くなっても、飼い主に身体を壊してまで悲しんでほしいとは思わないはずです。ペットの死やペットとの別れで後悔しないためにも、もう一度ペットとの時間を見直してみましょう。

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