猫に必要な1日の水分摂取量。あなたの猫は、充分、水を飲んでいますか?

猫 水分摂取

猫にとって宿命ともいえる腎臓病や尿路結石、膀胱炎、尿道炎といったオシッコ関係の病気。これらは、猫がもっと水を飲めばある程度は防げるものと言われています。今回は、猫が1日あたりどのくらい水分をとればよいのか探ってみました。
参考:「猫における水分摂取の重要性」徳本一義/マークモーリス研究所(米国ヒルズ・コルゲート社研究機関)

なぜ猫はあまり水を飲まないの?

猫の腎臓病や泌尿器系の疾患(猫下部尿路疾患:FLUTD)は、水をあまり飲まない猫の性質が関係していると言われています。なぜ猫があまり水を飲まないかというと、祖先とするリビアヤマネコに由来します。リビアヤマネコは砂漠に住んでいたため尿を高濃度に凝縮し、少ない水分摂取で生きられるよう適応しました。そのため猫は、渇きを感じる感覚が弱くなってしまったと言われています。
※猫下部尿路疾患(FLUTD)…突発性膀胱炎、尿路結石、尿道栓子、尿路感染、腫瘍など猫の尿路に関する疾患の総称。
水は、体内の毒素を薄めたり排尿により毒素を体外に排出してくれるもの。猫の慢性腎不全などの泌尿器系の疾患は、猫が水をあまり飲まないことの弊害と言えるでしょう。

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猫に必要な1日の水分摂取量は?

では、砂漠ではなく人間と家に住むペットの猫は、1日にどれくらいの水を飲んでいればよいのでしょうか?
健康な猫の1日あたりの水分要求量(DER)は、1日のエネルギー要求量とほぼ等しいと言われています。猫のDERの計算式は、1.2×70×(体重)0.75 となります。
これに当てはめると体重4.5キロの猫の1日当たりのエネルギー要求量は、
1.2×70×(4.5)0.75=259.53066…約260kcal
※【4.5の0.75乗の出し方】電卓に4.5を入力、^(スマホの電卓などにも隠れたところにあります!)を入力、0.75を入力。
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以上の計算から、4キロの猫の1日あたりの水分要求量は約260mlとなります。
水分要求量は身体に必要な水分量です。猫が1日に摂取すべき水分量は、ここから栄養素を代謝させる際に体の中で作られる代謝水分を差し引きます。代謝水は1日あたりの水分要求量の10%。つまり、残り90%をフードや飲み水から水分を摂取することになります。
以下に猫の1日あたりの水分摂取量(体重別)を算出してみました。
猫の1日あたりの水分要求量・代謝水・水分摂取量(体重別)

猫の体重
(kg)
1日の水分要求量
(ml)
代謝水1日の水分摂取量
(ml)
4.023823.8約214
4.526026.0約234
5.028128.1約253
5.530230.2約272
6.032232.2約290
6.534234.2約308
7.036136.1約325

ちなみに200ml=200cc=1カップ。ほとんどの飼い主さんが「うちの猫、そんなに飲んでいないよ…」と思うかもしれません。
では、あなたの猫は1日どのくらいの水を摂取しているのでしょうか?

キャットフードから得られる水分量は?

まずは、猫がキャットフードからどのくらい水分をとっているのか出してみましょう。平均的なドライフード、ウェットフードの水分含有量はおおよそ以下となります。

  • ドライフードの水分含有量:10%前後
  • ウェットフードの水分含有量:75%前後

例えば、ウェットフードを毎日170g食べる猫は、170×0.75=127.5ml。フードだけで127.5mlの水を摂取していることになります。一方、ドライフードを毎日100g食べる猫は、100×0.1=10ml。たった10mlです。
▼缶やパウチのウェットフードなら、同時に水分摂取ができます。

水飲みから飲んだ水はどのくらい?

次に、猫が水飲みから飲んだ水の量を算出します。朝、きちんと計量カップで測って水を用意してあげ、1日の終わりに残りの水を計量してみましょう。
ただし水は自然に気化するため、その分を考慮する必要があります。気化分は、湿度、温度、水飲みボウルの形状によって変わるので一概に言えないのが難点。水飲みと同じ大きさの器があったら猫が飲まないようにして置いておき、気化分の目安にするという方法もあります。
また、以下のような目盛り付きの水飲みなら減った水の量が一目瞭然です。
▼飲水量が分かりやすい目盛りがついたウォーターボウル

▼ディスペンサータイプで目盛り付きの水飲み。

フードから得られる水分量+水飲みから飲んだ水分量=猫が摂取した水分量となります。あなたの猫は上記の「体重別1日の水分摂取量」に足りていたでしょうか?多少の不足は気化分とお考えいただければよいと思います。
しかし、大幅に足りていない場合は猫にもっと水を飲んでもらう工夫が必要に。次回は、猫の水分摂取量を増やす工夫についてお伝えします!
猫の下部尿路疾患は水分摂取量を増やして予防する!猫にもっと水を飲ませる工夫とは?

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