猫とのスキンシップになる日頃のケア~猫の歯みがき・ブラッシング・爪切り・耳掃除のコツ~

病気の早期発見につながる日頃のケア。触られることに慣れさせて
猫のお手入れ・ケアの目的は、単に体を清潔にするだけではありません。目や耳、鼻、被毛のいつもの状態を把握しておき、健康チェックや病気の早期発見に役立てましょう。
猫は頭や首回り以外の場所は「あまり触られたくない」動物。まずは普段から猫によく触れて「触わられることに慣れさせる」ことが先決です。
猫との絆をより深めるためにも、日頃のケアは猫とのスキンシップに最適です。どうしても猫が暴れる場合は、無理に自分でやろうとせず動物病院に相談してください。
正しいケアで猫とスキンシップを楽しむ!
歯みがき
猫用歯ブラシを使うほか、指に巻いたガーゼなどで歯の表面を拭く方法があります。食べているフードや猫の唾液の質などによって歯石の付き方が異なるため、歯みがきの頻度は猫により違います。歯みがきができず歯石が付いてしまった場合は、動物病院で全身麻酔をかけて除去する場合も。これは猫にとって負担が大きいため、日頃の歯みがきで歯石が付かないようにしましょう。
肛門腺しぼり
猫の肛門にはよく見てみると小さな穴が両脇にあり、肛門腺という袋につながっています。袋には猫が縄張りを誇示するため、便とともに排出して自分の臭いをつけるための液体が蓄えられています。
肛門腺の液体は、通常、便とともに排出されますが、中には排出されず肛門腺に液体が溜まり肛門腺自体が破裂してしまう場合も…。うまく排出できない場合は、定期的に中の液体を絞り出してあげることが必要です。猫がお尻を床にすりつけて歩いていたら、肛門腺が溜まっているかも。おかしいと思ったら、動物病院に連れて行ってください。
爪切り
「猫は爪とぎをするから爪は切らなくてもいい」というのは間違い。室内飼いの猫は爪とぎだけでは爪が減りきらず、家具などにひっかけて爪を折ったり、欠けてしまうトラブルが絶えません。
猫の爪には血管が通っています。これを切ってしまうと出血して痛むので、血管から最低でも2ミリ先を切ってあげてください。爪切り嫌いにならないよう、定期的にスキンシップを兼ねて爪切りをしましょう。どうしても猫が暴れてしまう場合は、無理せず動物病院で切ってもらいましょう。

耳そうじ
猫によって耳掃除の頻度は違います。耳をめくってみて、表面に赤茶色や粘着質な汚れなどがなければ、月に1回程度、軽くやわらかい布やティッシュで拭いてあげればOKです。落ちにくい汚れには、ペット用のイヤークリーナーを使ってみましょう。
耳の奥のほうの取りにくい汚れは、無理にやらずに動物病院で処置してもらいましょう。耳が状態がいつもと違う場合は掃除を中断し、獣医師の適切な指導を受けてください。
ブラッシング
きれい好きな猫はグルーミングをした自分の毛を飲み込んでいます。一度飲み込んだ毛は、吐いたり便とともに排出されますが、毛がお腹で大きな毛玉(ヘアボール)になることも。食欲低下や吐き気、便秘などを起こし、ひどいときは手術で取り除くことになるのでご注意がください(毛玉症といいます)。ブラッシングでできるだけ猫の毛を取り除いてあげましょう。
毛玉症はペルシャなどの長毛種や、胃腸の働きが衰えた高齢の猫によく見られます。
また、毛並をキレイに保つ意味でもブラッシングは大切です。特に長毛種は毛がからまりやすく、放っておくと塊になってしまいます。毛の塊には汚れがたまりやすく、ノミが寄生し卵を産み付けたり、皮膚の炎症につながる可能性があります。長毛種のブラッシングはこまめに行ってください。
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